酒やめて、2842日
メメントモリしたときにやりたいことが見えてくるのだった
私事ながら、ちょっと前に食道がんの検査を受け、さらに2年前には肝がんの疑いがきわめて強いなどと言われたりして、そのたびに、なんというかメメントモリしたわけです。これからも老いに向かってそういう機会に度々出くわし、そして最後は「ビンゴ!」になるのでしょう。
ただ、以前も書かせていただきましたが、メメントモリる際、あと10年は生きたいとかなり真剣に考えたのです。やるべきこと、やりたいことがたくさんあるからです(参考「酒飲んでると、人生を上手く折りたたむための時間さえなくなってしまうという恐怖」)。そしてほんとに全部やるには、たとえ余命宣告などで時間が区切られなくても時間が足りないなあと思いました。そのような思いで生きている人も結構多いのではないでしょうか。
やりたいことといっても私の場合大したことはなく、サーフィンは常にやりたいのですが、とにかく一回でも多く海に行きたいし、青春時代の思い出のポイント巡りもしてみたい。ブログも書きたいし、Kindle出版もやってみたい。行ってみたい旅行先もいくつかあるし、久しく会ってない友人には会いたい。あるいは終活に関する事務的なこともたくさんある。
私の場合、仕事の少ないロートルフリーランスなので、現役バリバリの方に比べれば時間はたっぷりありそうなのに、それでもその少ない仕事をして(ジジイなので「ヌカリ」が多くなるリスクがあり、その分、時間をかけてしなければならないが)、週に1~2回程度海に行って、父の介護(といっても入居している老人ホームに面会に行くだけだが)をしていると、たとえば先に挙げたKindle出版の準備的なことに手がつかないのです。むろん終活準備にも、です。
で、飲んでないのにこんなに時間が足りないのに飲んでいたらどうなっていただろう、飲酒の時間強奪能力は半端ないから……と考えたりもしますが、いやいや、これは順序が逆ですね。
ミッションを封印するのが酒さんの戦略だよね
つまり酒を飲んでいると、酒飲むしかやりたいことがなくなるのです。
私の場合ならブログを書きたいとも思わないし、Kindle出版したいとも思わないし、ましてや旅行なんてナニソレタベラレルノ、です。海は……飲酒時代もたまには行ってましたが、ただ、あー二日酔いだ海行ってる場合じゃない、みたいことも度々でした。
で、いつも書いていて恐縮ですが、それは酒さんの戦略です。
つまり本当にやりたいことを酒さんによって封印される。酒はまるで意志を持っているようにそのように仕向け、それで幸せだと思い込ませるのです。
そして、自分の人生の終わりが見てきたとき、じゃあどう生きるかを考えることさえ封印してしまう。人生のミッション(サーフィンをミッションというかどうかは別にして)を自覚させない。これってマジ怖いよなあ、としみじみしてしまう次第であります。
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