「生活の質を落としたくないから働く」は是か非か。

酒やめて、3060日

最前線のビジネスマンと同じランチコストですと!?

一つ前のエントリで、「ナマケモノは独自の生存戦略を採っていると言われるけれど、人間の「ナマケモノ」はずいぶん恵まれている。酒さえ飲まなければ」といったことを書かせていただきました。低収入低支出の「ナマケモノ」的生き方の良さというか、現在の社会状況における必然性を訴えたかったのです。

ところが、というのもヘンですが、同世代でその逆を行っている人もいます。それがタイトルで、生活の質を落としたくないから働くという人です。

我々世代は年金を受給するかしないかといった年齢なので、受給した場合、冒頭に挙げたナマケモノ的低支出生活であれば、何とか暮らしていけるわけですよ。いわゆる年金生活者のつつましい暮らしってやつです。でも実際には、働いている人が多い。

このあたりの事情は人それぞれで、たとえば養育費や慰謝料の支払いのためという人間もいますし、年金だけでは足りない、あるいは年金受給を先延ばししたいというパターンも当然ながらあります。

その「年金だけでは足りない」のなかに上記のように生活の質を落としたくないから、という理由も含まれるわけです。それで、余計なお世話で大変申し訳ないのですが、これってやっぱりもったいないなあと思ってしまうのですわ。

話を聞くと、勤務先が大手町だか丸の内だかで、ランチでも1500円とかかかってしまうそうです。でも身分的にはバイトに近いからそれほど収入も高いわけではない。にも関わらず、バリバリの丸の内ビジネスマンと同じように、仕事に付随するコストをかけることを余儀なくされてしまうのですよ。

むろん、それも「生活の質」のうちなんでしょうけど、なんとなくウロボロスぽい感じがしなくはありません(大げさ)。いや、その程度なら大したこともないのかもしれませんが(私にとっては、ランチ1500円とか大大問題だが)、「生活の質」には、現役時代と同じように飲むときは飲む、それも丸の内ビジネスマンが行くのと同じような店で(たぶん)、ということも含まれてしまう。

まったくもって働いている場合じゃないですよ

いや、もちろんそれを是とする人はそれでいいのでしょうし、私などが何かを申し上げる筋合いもないのですけれども、ただしつこいようですが、やっぱりもったいない。

老後に向けて生活をミニマムにしていくことは一見悲しいことのように見えて、どんどん自由になる時間を手に入れていくことでもあると、私もこの年になって、そして酒をやめてようやく悟った次第です。その自由な時間を使って何をするかということが、老後サバイバルという意味でも、老後の楽しみという意味でも、非常に重要になってくることはいつも訴えさせていただいております。

にもかかわらず「生活を落としたくない」ためにベタに近いかたちで働く、しかも高いコストをかけて、というのはもったいない(三度目)。

とまあ、なかなか独りよがりというか付会牽強なエントリになってしまっていましたが、ただなんというか、残された時間が少なくなるほどに時間というものもが非常に貴重に思えてきて、だからもうまったくもって働いている場合じゃないし、生活の質を維持している場合じゃない、なので酒飲んでいる場合じゃないという三段論法(?)が完成するのではないかと勝手に考えております。

原則として火曜日と金曜日の19時に更新しています。

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