自炊を続けるために酒で気力を失うわけにはいかないのだった。

酒やめて、2762日

「肥満」と「貧困」の密接な関係

2個前のエントリで「そりゃ酒の価格だけ見ると激安だけれども」という話を書かせていただきました。

諸事値上がりの中、私が昔愛飲していたような安い酒なら、いまだに350ミリリットル缶6本で648円だったりして、これは驚愕と言っていいことでしょう。おりから米不足が叫ばれていますが、まさにお米がないならお酒を飲めばいいじゃないの世界であり、アフリカの貧困と経済構造の矛盾を象徴として、粉ミルクがないから赤ちゃんにコーラを飲ませるといったことが挙げられますけれども、それに似た世相になっているようにも感じます。

そして安い酒と同じように、安いご飯ということを考えても実は激安だったりします。私は年に一度、福岡に長期出張するのですが、時々泊まるビジネスホテルの近所のディスカウント系スーパーでお弁当を買うと398円は当たり前で298円の時もあります。時間帯によってはここからさらに割引になっていたりしますからねー、恐るべしです。

なので、酒も、食も、安く上げようと思えばいくらでも安くあげられ、これはやはり失われた30年間の遺産といえるものでしょう。だからインフレに転じた今、先々どうなるかわかりませんが、しかし理由はそれだけでなく構造的なものだと考えます。

炭水化物系の高カロリー食品、いわゆるジャンクフードの類は安く、そうした食品は片手で「ながら」食べできることが特徴です。冒頭に挙げた安い酒と同様、ジャンクフードもまた特定のライフスタイルを有する人たちを産業として食い物にする構造になっているわけですよね。

こうした状況を「貧困コンテンツ化」の先駆者・三浦展さんなどは、安くてお腹いっぱいになるものは太るものだから「肥満」と「貧困」には密接な関係があるという分析を以前からしていますし、かつては金持ちの象徴だった肥満が、今や貧乏のアイコンになっていることは常識化しているのではないでしょうか。

ともあれ、安い食品を食べていると太る。そうすると、生活習慣病のリスクを抱えてしまう。将来的に医療費サブスクに陥ってしまう可能性が高くなります。

私の個人的な事情としては、医療費サブスクに陥ると老後が立ち行かないのです。つまり、太ってしまった段階で老後計画が潰れてしまう。

また、ぺったんこ腹であることが、私にとっては自己肯定感を醸す上で非常に大きな意味を持っています。私の場合、他に自己肯定感をアップさせる要素がないので、ここだけはなんとしても死守したい(断酒の大きな成果ですし)。したがって、これもまた精神的な「生命線」であったりします(参考「腹が出てないと自己肯定感がアップすることに気づいたのでした」)。

医療コストと生活コスト双方を低減させたい

前置きというか前提説明(?)が長くなってしまったのですが、ここからが言いたいところでして、要は太れない、と。ただ、太らない食材を外食で食べようとすると、ヒジョーにお金がかかる。

お金をかけずに太らない食生活をしようとすると、自炊しかないという結論になります。もっとも、せんべろでカロリーゼロのホッピーなどを飲み、冷やっこやトマトスライスなどを肴にするという食生活なら太りはしないでしょうが、それはそれで医療費サブスクへの有力な(?)別ルートになりますよね。

ともあれ、食事は自分で考え自分でつくる。それが基本です。ただし、生活に関するこまごまとしたことに対するやる気のようなものは加齢とともに減退していき、飲酒習慣があるとそのめんどくささがますます加速します。またまた三浦展さんのご意見の引用ですが、このような手間を惜しむことが「肥満」「貧困」へつながります。

ここまで読んでピンとこない方もいると思いますし、若い方はとくにそうでしょう。ただ齢食うと、気力が削がれることと飲酒習慣は密接な関係にあるんだなあと実感します。飲酒習慣があるとやっぱりいろいろ面倒くさくなって「片付けられねーぜ」になる人も実際にいます(参考「「飲酒習慣→汚部屋」が象徴する、酒の本当の恐ろしさとは」)。

ある程度コストをかけずに健康や体形を維持し、すなわち医療費コストの増大を抑え、なおかつ生活コストの増大を抑えるためには、自炊が必要になり、気力を維持する必要にかられます。その点からも酒飲んでいられないなあと考える次第であります。

カテゴリ別インデックスページはこちらです。

にほんブログ村 酒ブログ 禁酒・断酒へ
にほんブログ村

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする