酒をやめて、2772日
経済的リソースを未来のために使う
タイトルの「金持ちは質素で貧乏人は贅沢」という件ですが、最近よく耳にしますよね。典型的な例がビル・ゲイツがチープカシオを愛用している、ということでしょうか。またライバル(?)のスティーブ・ジョブズはノームコアのアイコン的存在であったこともよく知られています。
思えば90年代までは金持ちは贅沢をしていました。金持ちに関する私の乏しい知識でいえば、その典型はパリス・ヒルトンさんでしょう。彼女は、金を持っていることをあからさまにアピールしていました。叶姉妹とは違ってビジネス金持ちではなく、素で金持ちであることをキャラクターにしていたように思います。またジェニファー・ロペスさんも動物愛護団体を敵に回しながらも本物の毛皮にこだわっていました。
ちなみに――。90年代までは本物の毛皮の広告をよく見かけました。「通常800万円のところ今なら250万円!」といったパターンの広告も目にすることが多かったのですが、そもそも800万円とはどのような根拠で値付けられたのか、不思議に思っておりました。
それはともかく、現代の金持ちは質素です。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの例を挙げましたが、これはあまりに金持ち過ぎて参考にならないかといえばそんなこともなく、一般的に言っても、質素な生活をすることでお金が貯まりやすくなるということは当然ながら、同時に将来的な展望も拓ける時代になっていると考えます。
質素にすることで勉強や投資に経済的リソースを回せるからです。その結果、金持ちになる……というとヘンですが、資産形成できるとともに自己実現もできる社会になっている。つまり、金持ちが質素であることは構造的なものだと思います。
手間暇惜しむ贅沢が貧困の入り口?
一方で貧乏人は贅沢をしています。贅沢というよりも、ライフマネジメントができないため無駄使いをする、ということですよね。この点もよく指摘されるところです。
そしてここで出てくるのが酒さんであるわけですが、酒を飲むことは、私からすれば贅沢です。酒は貴族の飲み物です(参考「酒は貴族の飲み物であること、飲酒は貴族の習慣であることを、改めて確認しておきたいと思います」)。
なぜこのようなことを書き連れてきたかと言えば、最近、ある人から借金を頼まれたからです。かなりまとまった額(私からすれば)でしたが、その人の場合、返ってこないのがわかっていたので断りしました。
その人は毎日酒を飲み、昼過ぎに起きる生活をしています。そして「(アル中だったお前と違って)俺は楽しく飲める」と公言しています。ご本人は適正飲酒と言っていますし、身体的にはそうなのでしょう(脳のためには一滴でもNGであることは今ではよく知られているが)。ただ、社会的にはそうではないですよね。他者に借金を依頼する時点で、酒を飲む資格を喪失しています。て、昔の私も、借金こそしていませんでしたが、立場的に飲んでる場合じゃないのにも関わらず飲み続けていたのですが(汗)。
ともあれその人は、自分で贅沢をしているなどとはツユほどにも思っていないでしょう。ただし、飲酒習慣があると、自分では気づかない贅沢を導きがちです。
その象徴がコンビニです。飲酒習慣とコンビニはある意味、切ってもきれない関係です。そしてコンビニはその名の通りコンビニなのですが、その利用にはコストがかかります。そのコストをセーブするには、ちょっとの労力やちょっとの気力やちょっとの工夫が必要です。その「ちょっと」を実施しているのが金持ちであり、しないのが貧乏人なのかなあ、と、あらためて考えた次第でありますよ。少なくとも酒をやめると、コンビニが遠ざかり、利用することの贅沢に気づくのは私自身の体験からも明らかであります。
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